表彰台こそ逃したものの鬼気迫るライディングに
スタンドのファンは大いに盛り上がった
◆怒濤の追い上げにメインスタンドのファン総立ち
レッドシグナルが消えた瞬間、柳川選手のロケットスタートが炸裂。メインスタンドに詰めかけていたカワサキ応援団は1コーナーに飛び込んできたライムグリーンのマシンに釘付けとなった。オープニングラップで4台をかわし、2周目には6位、3周目にはさらに2つポジションをあげて4位でコントールラインを通過。4〜5周目には、前を行く酒井選手(#39)に対し、100分の5秒程度ながらラップタイムが上回り、ぴたりとつけてスリップに入る。「早い段階で、その前の2人をつかまえておかないと、逃げられてしまうので、いろんなコーナーで仕掛けていましたが、思ったより手間取りました(柳川談)」というように、1コーナーで、ヘアピンで、そしてハイポイントコーナーで、柳川選手はラインを左右に振りながら、パッシングの機会をうかがっていく。
◆我らが柳川! 怒濤の追い上げ
大歓声があがったのは、この日のベストラップ1分50秒771(この時点でファステストラップ)をマークした6周目。行く手を阻むようにしていた酒井選手をかわして、表彰台圏内の3位に浮上した時だった。前方の視界がひらけた7周目にも柳川選手は1分50秒台を連発。この時点で2秒以上の差をつけられていたものの、トップを行く秋吉選手(#64)と中須賀選手(#21)に肉迫するラップタイムを刻む追撃態勢に、場内アナウンスも「我らが柳川明、怒濤の追い上げでトップを猛追」と叫ぶほどだった。
◆前半のツケが、後半のライディングに影響
が、しかし、なかなかトップ2台との差が縮まらない。1分51秒台前半のタイムで周回するものの、その距離はわずかずつ開きはじめてしまう。「実は、前半のツケが後半になって現れ始めました。背中が見えていたので、なんとかなると思ったのですが…。やっぱり、もう少し前のグリッドから勝負しないとダメですね(柳川談)」。序盤のごぼう抜きと酒井選手とのデッドヒートがタイヤにかなりの負担をかけ、コントロールしにくい状態になっていたのである。
「応援していただいたファンのためにも、表彰台圏内は死守したかったんですが、申し訳ありません。でも、レースタイムから見ると、去年よりはるかにアップしているので、後半戦に向けての収穫はあったと思います(柳川談)」。
この後、チームは鈴鹿300キロ耐久レースに参戦を表明している。そこで、前半戦のデータを再度チェックしながら、後半戦での巻き返しを図ることになる。「いい勝負ができると思いますよ。いいえ、しなくちゃいけませんね(柳川談)」とすでに柳川選手の気持ちは、後半戦に向けてスイッチしていた。
<野村監督のコメント>
◆前半の猛追かなわずも、後半戦に期待の持てる内容だった
柳川は、前日の荒天で、スーパーポールが中止になったのが悔やまれますね。せめて2列目から勝負したかった。トップグループに追いつくまでに、無理をしたことでタイヤに負担がかかりすぎてしまったようです。結果的に、追撃態勢にフタをされてしまったようで、上位2台の背中が見えた時にはギャップが大きく、前半の酷使がたたり、表彰台も逃してしまいました。サーキットに来ていただいた大勢のカワサキファンのみなさまに申し訳ないと思っています。しかし、解決すべき課題が明確になり、好材料は揃ってきたので、ぜひ後半戦に期待してください。よろしくお願いいたします。
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