スーパーバイク世界選手権のレースマシンからのフィードバックにより、空冷式オイルクーラーを採用。冷却水をラジエータからオイルクーラーに送り冷却する従来の水冷方式とは異なり、空冷オイルクーラー用の独立したオイル流路を装備しています。オイルは左下のクランクケースからオイルクーラーに送られ、冷却されてケース右側に戻ります。この効率的な冷却機能が、高いエンジンパフォーマンスに貢献しています。

従来モデルで高く評価されたフレームの走行安定性をさらに高めるため、シャーシのジオメトリーをアップデート。コーナリング性能を向上させるとともに、より軽快なハンドリングに造り上げています。

スーパーバイク世界選手権参戦を通じて開発されたショーワ製BFF (バランスフリーフロントフォーク) とBFRC lite (バランスフリーリヤクッションライト) を標準装備。サーキット走行に特化したサスペンションセッティングを施すことで、加減速による前後への荷重移動を容易にし、それによって生まれる軽快なハンドリングを造り上げています。

ブレンボ製M50モノブロックブレーキキャリパーとφ330mmの大径ブレーキディスク、そして特別なセッティングを施したラジアルポンプ式ブレーキマスターシリンダーとの組み合わせにより、ハイレベルなブレーキシステムを実現しています。

フロントカウル一体型のウイングレットが強いダウンフォースを発生させ、加速時やコーナリング時にフロントタイヤを地面に押しつけることで、走行安定性を高めます。

ハンドルバーとステップは、サーキット走行時のライディングポジションに適した位置に設定。シートは、ストレート走行時にカウルの内側に身を沈めるライダーが、空気抵抗を最小限に抑えることができる形状に設計しています。

スーパーバイク世界選手権での活躍を讃えるため、Ninja ZX-10Rにはリバーマークを特別に付与。スーパーチャージャー非搭載の量産モデルとしては、初となるリバーマーク装着モデルです。

S-KTRC (スポーツカワサキトラクションコントロール) は、予測型とフィードバック型を統合した先進のトラクションコントロールシステムです。サーキットで加速力を最大限に発揮できるようライダーの操作をサポートします。

ライダーのスタート操作をサポートし、レーススタート時の加速力を最大化するための電子制御システムが、KLCM (カワサキローンチコントロールモード) です。エンジン出力を制御することでホイールスピンやホイールリフトを最小限に抑え、効率のいい加速を実現します。

カワサキのスーパースポーツモデル用ブレーキ制御システムであるKIBS (カワサキインテリジェントアンチロックブレーキシステム) は、スポーツ走行時にブレーキキャリパーに掛かる油圧を高精度に解析し制御します。

カワサキエンジンブレーキコントロールは、ライダーが好みや走行条件に合わせてエンジンブレーキの効き具合を選択できるシステムです。

クラッチ操作なしでシフトアップとシフトダウンが可能な双方向KQS (カワサキクイックシフター) の採用により、素早く力強い加速と減速を実現。サーキット走行において、その効果をもっとも発揮します。

簡単なボタン操作で速度を設定すれば、スロットル操作なしで、自動的に設定速度を維持するクルーズコントロールシステムを採用。長距離走行時にライダーをスロットル操作から解放することでライディングの負担を軽減しました。リラックスしたクルージングを可能にするとともに、高い快適性を実現しています。

コンパクトな4.3インチTFTカラー液晶インストゥルメントパネルは、コックピットにハイテクでハイグレードなイメージを与えています。スクロール式のマルチファンクションウインドウに加えて、2種類の表示モードを搭載し、状況に応じて使い分けることが可能です。

インストゥルメントパネルに内蔵したBluetooth技術により、ライダーはモーターサイクルとスマートフォンをワイヤレスで接続可能です。スマートフォン用アプリケーション「RIDEOLOGY THE APP」を使用することで、様々な機能を利用することができ、モーターサイクルライフをより豊かにすることができます。

減衰力の設定が固定される機械式のステアリングダンパーとは異なり、オーリンズ製電子制御ステアリングダンパーは車速や加減速など走行条件に応じて減衰特性を変化させることが可能。低速では減衰力を弱め軽快なハンドリング、高速では減衰力を強めて安定性を増加させます。