持久戦のようなレースを耐え、
開幕戦以来の表彰台を見事につかんだ
◆トップ集団に食いさがって好機を待つ
まだ午前10時過ぎだというのに、気温は30度を越え、路面温度も50度に届きそうなコンディションの中でST600の決勝レースは行われた。
「予選の段階で思うようにマシンをまとめることができなかったので、とにかく序盤はトップグループの中にいることが、レースを作る最低条件だと考えていました」
とフロント・ロー3番グリッドに着いた高橋選手は振り返る。たしかに2分17秒687は、高橋選手にとってもチームにとっても満足できるタイムではなかった。ある程度の苦戦も覚悟してのレースだった。
◆レース序盤から相次ぐ転倒で波乱の予感
オープニングラップで抜け出した小西選手(#1)とポールシッターの野田選手(#4)を含む6台がトップグループを形成し、レース序盤を引っぱる。
高橋選手は5番手とポジションを落としたものの「トップ2台が競り合っていたので、ペースが上がらなかった。ここで我慢していれば、チャンスはあるはず」と集団の中で冷静なレース分析を行っていた。
思いもせぬアクシデントがあったのは、そのレース序盤・5周目だった。まず高橋選手の直前にいた國川選手(#55)がデグナーカーブで転倒。
さらにトップを奪い返した野田選手も、最終コーナー手前のシケインでハイサイド転倒。さらに6周目の逆バンクで小西も転倒し、コース上から姿を消してしまった。
◆2位争いを演じるも及ばず3位でチェッカー
3番手にあがった高橋選手だったが、相次ぐアクシデントを避けるためにタイムを大幅にロス。自動的にトップに立った小林選手(#73)と岩田選手(#7)の背中が遠のいてしまった。
代わりに出口選手(#77)が背後に急接近。「ペースを上げたかったのですが、予選の段階で満足のいくセットを出せないまま決勝に臨んだため、
ポジションキープをするのが精いっぱいでした」と高橋選手。スキをうかがう出口選手とのデッドヒートは、数周に渡って繰り広げられた。
残り3周となった10周目、今度はトップを行く小林選手がデグナーカーブで転倒。「難しいコンディションの時にどう戦うかもレースですから」と冷静に話していた高橋選手は、
これで2位に浮上。しかし、その同じ周回の最終コーナーでブレーキングを遅らせて飛び込んできた出口選手にそれまでキープしてきたポジションを譲ってしまう。
「何度もアタックしてきたのはわかっていたので、慌てませんでした。ただ、チャンスは少ないこともわかっていたので、こっちも最終ラップ手前で仕掛けましたが・・・。
危うくコントロールを失いそうになり、結果、抜き返しには失敗しました」しかし、転倒はまぬがれ3位でチェッカーを受けることとなった。
<三浦監督のコメント>
◆我慢のレースを気持ちで制した高橋選手の進化が見えた
非常に厳しい状況での決勝レースとなりましたが、慌てることなくトップ集団の中で戦況を冷静に判断し、自分をコントロールできたことが開幕戦以来の表彰台という結果につながったと思います。惜しくも3位という結果ですが、数周にも及ぶデッドヒートに耐えたことは評価できます。ケガの影響もあって、なかなか成績が残せなかった今シーズンですが開幕戦以来の表彰台にのぼり、最終節に確かなステップになったと思います。
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