まさかの接触転倒にもあきらめずにコース復帰、完走
荒天の予選でまったくタイムが出せず12番手という難しいグリッドでの決勝となった。それでも「長いレースの中でどう挽回するかを考えていた」という酒井選手は慎重なスタートで1コーナーへと消えていった。第2ヘアピンを抜けダウンヒルストレートに向かう段階で10番手あたり。16周のレースマネジメントからすれば、悪くないポジションにも思えたのだが…。まさかの接触転倒。ライムグリーンのマシンは隊列を成した集団からフレームアウトしていった。
万事休す。カワサキファンの大半はそう思った。が、しかし大作選手はすぐに立ち上がり渾身の力でマシンを引き起こし、ピットに戻ってきたのである。スタッフの対応は早かった。不具合をチェックし、パーツを交換し、ゼッケン39を再びコースに復帰させたのである。
リタイアしたものと思っていたファンはその姿に驚き、転倒したとは思えない走りに以前にもまして大きな声援を送った。酒井選手も悔しさを表現するかのような走りで周回を重ね、13ラップを終了。ノーポイントながら堂々の走りでチェッカーを受けた。
「情けないことをしてしまったけど、応援に来ていただいている九州のみなさんに対してこのまま引き下がるわけにはいかなかった。コース復帰時点で4ラップ近く離されてましたが、全力で走ることだけ考えてました。つくばでのミスを取り返すつもりが最悪の結果になりましたが、後半戦までの長い休みがあるので再スタートするつもりでこれからがんばりたいと思います」と大作選手。痛む足を気にする様子もみせず、レース直後のピットウォークではファンのサインに笑顔で応えていた。
■野村監督のコメント:ファンの声援を背中に後半戦で巻き返しを
土曜日の予選はタイミングが合わず、いざタイムアタックというところで赤旗中断。実力を発揮できないままの3列目12番グリッドとなってしまいました。それでも、テストでは十分戦えるだけのタイムをたたき出していたので、それほど心配していませんでした。慎重なスタートにその後の展開が楽しみだったのですが…。さいわいマシンにもライダーにも大きな影響がなく、スタッフの懸命の作業でコース復帰。応援していただいたファンのみなさんにいくらかお返しができたと思います。ポジションは最下位でしたが、なんとか完走。後半戦に向け、やる気を示す事が出来たと思います。
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